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酸性温泉

北海道 川湯温泉公衆浴場1 [温泉地レポート 北海道]

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未舗装のぬかるんだ敷地には湯客の車が数台、無造作に停まっています。
色あせて読みづらくなった看板が、ただ「公衆浴場」とあるだけで見落としてしまいそう。
それが旅の目的地、川湯温泉公衆浴場です。

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昭和33年に建てられた建物は、もうすぐ築60年に届きます。
風呂場はボロいし、湯は熱い。
勝手口のようなアルミ製の扉が、ここは地元の公衆浴場ですよと告げている。
観光客向けの風呂場ではないことは、一目瞭然です。

この温泉を愛してやまない人だけが入れる湯だと、覚悟してください。

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そんな扉の奥に、北海道屈指の風呂がある。
地元北海道の温泉ジャーナリスト、館浦あざらし氏が「北海道の宝と言える名湯なり」とほめる湯です。

中に入ると休憩室になっていて、その一角に、昔ながらの窓口があります。
いつかどこかで見たような、ガラス張りの受付が郷愁を誘います。
係りのおばさんに250円を払い、「ごゆっくり!」というのんびりした声を背に、脱衣所へ。

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意外に広い脱衣所は、ガランとしていて素っ気ない。
とは言え、大きな造りのロッカーは、重ね着した冬場にはありがたいです。

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風呂場は広々としていて、二つある浴槽は、強酸性のあつ湯と、地下水を温めた真湯と呼ばれるぬる湯です。
源泉かけ流しのあつ湯は、ほんのわずかにうすにごり。
真湯はまっさらの透明です。

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川湯温泉にある浴場はみな、真湯の浴槽があるそうです。
たいていは水道水を沸かしたものですが、強酸性のお湯に刺激を感じる人のために、上がり湯の役目を果たします。

部屋の片側には、酸性の湯気にあたって変色した、4つのカランが並びます。
地下水を温めた湯が出るけれど、温度調整はなし。
もちろんシャワーなどという21世紀の必需品もありません。

床と湯船はタイル張り。
そのタイルも、丸があったり、四角があったり、アンティークな模様付きがあったりと、見た目は騒然としたパッチワーク。
タイルの上に別のタイルが重なっていたりして、補修を繰り返すうちに、行き着いた先はカオス。

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時には、抜けたタイルを踏んでぎょっとする。
そんなふうに、色あせた古いタイルたちは、新しいタイルに入れ替わっていくのでしょう。

それを、レトロと言えばいいのか、ボロ湯と呼ぶのか、はなはだ迷うところです。
無秩序きわまるタイルを見て、歴史だなぁ~、などと言ってのけられる人なら来てください。

でも考えてみれば、公衆浴場ってこういうものなんだろうな。
予算がないから大した修理もできないけれど、安易に料金を上げてしまうと、地元のお年寄りの負担が増す。
だったら、だましだまし使っていけばいい。
もちろん、観光客を取り込もうなどといった欲のカケラもない。
入りたい人だけ、いらっしゃーい。
それが、公衆浴場本来の姿ですよね。

キレイなお風呂場がいい人は、川湯温泉のホテルは有料で湯めぐりができるので、そちらを利用すればいい。

同じ酸性泉の草津の共同浴場などでは石鹸を使わず入ることに慣れていますが、ここの地元客は必ず石鹸やシャンプーセットを持ってくるので、マナーと思って、持参したボディソープでまずは身体を洗いました。

地元の常連さんたちは、掛け湯はぬるい方のお湯を使って、まずはそこへ入って身体を馴らしてから、あつ湯に入る人が多いようです。

湯船は深めで、女性なら底に座ると口が水中。
身体に水圧もかかる分、あつ湯には長く入っていられません。
だから湯船の中でも身体を浅くたもつように、浮かせて入ると楽ちんです。

あつ湯の温度は44度から46度ほど。
建物の裏手から自噴する含食塩明礬緑礬泉(硫化水素型)で、北海道随一といわれるpHは1.8の強酸性。
アルミニウム、マンガン、第二鉄、亜鉛、硫酸水素などを豊富に含んでいます。

この前「川湯温泉とんでもツアー その2」で書きましたが、町から2キロの距離にあるアトサヌプリ(別名硫黄山)の火山性成分が、この温泉にパワーと恵みをもたらしているんです。

いっぽうぬる湯は、建物の裏に自噴する“真湯”と呼ばれる地下水を、源泉に浸けたホースを通して熱交換した33度から37度ほどの湯。

二つの湯船を交互に繰り返し入るのが、この公衆浴場の入り方。
気分爽快になります。

次回は、あつ湯とぬる湯、二つのお湯について、もうちょっと詳しくお話します。

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