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酸性温泉

酸ヶ湯温泉 丑湯祭り その2 [温泉地レポート 酸ヶ湯]

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酸ヶ湯温泉の大浴場と言えば千人風呂。そこには大きな湯船が二つある。
足元自噴の熱の湯と、より大きな湯船に引き湯される四分六部(しぶろくぶ)の湯だ。

土用の丑の日、深夜2時。
熱の湯の一番風呂に入るという酸ヶ湯温泉丑湯(うしゆ)祭りが行われた。

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一番風呂に先立つこと5時間前。
9時ごろから熱の湯の湯抜きがはじまり、10時になると湯船の底を覆う木製の“すのこ”があらわになる。

普段は撮影禁止のヒバ千人風呂も、この時だけはカメラの持ち込みOK。
ただし、撮影できるのは熱の湯だけ。
脱衣所を通り抜け、浴衣を着たまま千人風呂へ行くと、びっくり。

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緑色がかった浅田飴色の湯が抜けて、底板の“すのこ”が丸見えになっている。
しかもその色に驚いた。
真っ黒に傷んだ床や湯船の縁にくらべて、真新しい木材を思わせる白木色なのだ。

従業員の話によると、酸性の湯に浸かると木は劣化が遅くなるのだそうだ。しかも湯に沈んでいた部分は張り替えて30年ほど経つという。
数十年の間、年間数万人の人が浸かる湯の底が、ここまでまっさらの状態にあるのには驚いた。

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湯船のすのこは二箇所開けられ、湯が沸きたつ様子が見える。
そして集まった客たちは、底に降りることを許される。ただし重みですのこが壊れないよう、一度に3人まで。
湯に手を入れると、50度を上回る熱さ。
自噴する湯はプチプチと泡が立ち、濁った湯の花がもやもたと立ちのぼる。

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すのこが閉じられしばらくすると、その隙間からたぷたぷと湯が沸きあがってくる。
やがて、足を濡らす程度に湯が満ちる。
するとここで、火渡りよろしく湯渡りがはじまる。

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燃えるたき火の上を歩く神事の、いわば温泉版。
こちらは、神事ではなく、たんなる度胸試しになるけれど……。
なにしろ50度を超えるお湯。
上を歩くと、かなり熱い。
でも2度めに渡ると、慣れたせいかなんとかなる。

自噴する湯が溜まるまで、約3時間。
風呂に入るのは、日付が変わった翌日の丑三つ時(深夜2時から2時半の間)。
この一番風呂が、酸ヶ湯丑湯祭りのメインイベント後半となる。

なので、いったんその場はお開き。
もちろん一度布団に入り、寝て待つのが上策だ。

明けて土用の丑の日。7月25日、深夜1時半。
眠い目をこすりながら再びヒバ千人風呂へ。

まずは、浴衣のまま風呂場へ。
湯が入れ替わったばかりの熱の湯のお湯を、湯もみ板でもむ。
酸ヶ湯では湯もみの習慣はないけれど、こうしないと張り替えられたばかりの湯が熱すぎて入れない。

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湯を揉むこと30分。
これが、なかなかハード。
一人で30分揉み続けるのは不可能なので、他のお客さんに湯もみ板を渡したり、温泉話をして過ごす。

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そして2時になると、男女ともに一旦脱衣場に引き上げて浴衣を脱ぎ、裸になって風呂に入る。
これが熱の湯の一番風呂だ。

念入りな湯もみがおこなわれたせいか、入ると心なしか湯がまろやかになったように感じた。

土用の丑の日、深夜2時過ぎ、丑三つ時。
330年余り絶えることなく湧き続ける、酸ヶ湯の祭り湯を体験した。

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